2023年4月1日現在、福井鉄道には福武線用として5形式32両(14編成)の電車が在籍する。加えて、えちぜん鉄道にも福武線直通用専用車として2両の電車が在籍している。
福武線では、2006年4月1日、名鉄岐阜600V線区(05年全廃)から転入した路面電車型車両が投入されたことで、車両体系が大きく変わった。それまで福武線は開業以来、原則として大型の鉄道線型車両によって運転されていたが、一転して低床の路面電車型車両が主体となったのである。
このとき名鉄から転入した路面電車型車両はモ800形・モ770形・モ880形の3形式11編成(20両)。モ770形・モ880形は20m級車体の2両編成の連接車である。モ800形は単行運転の部分超低床車であったが、車両大型化の中で2019年に2両とも豊橋鉄道へ譲渡され現存しない。モ880形も1編成欠けており、このグループは2形式8編成(16両)のみ残る。
路面電車型車両への転換後に導入した電車はF1000形・F2000形とF10形の3形式5編成(16両)がある。F1000形は新潟トランシスが製造する3車体3台車式の超低床車で、編成長27mの大型車である。2013年に運行を開始した。F2000形はアルナ車両の「リトルダンサー」シリーズに属する3車体3台車式の超低床車で、全長21mとF1000形よりやや小さい。こちらは2023年より1編成が運行中。F10形は1編成2両のみの在籍で、ドイツからきた外国電車。土佐電気鉄道から2014年に転入した。
えちぜん鉄道在籍の福武線直通用車両は超低床車のL形2両である。F1000形から中間車を除いた形の2車体・2台車式超低床車で、同形式に混ざって2016年3月より福武線・えちぜん鉄道線直通列車に充当されている。
|